=MAGAZINE= 珈琲ブレークサイト
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1.コーヒーの歴史 【1】
Mocha「皆様、初めまして〜。私は=Magazine= Coffee Lesson HomeのキャラクターのCaffe & MochaのMocha（モカ）です。『珈琲Basic Knowledge』1.コーヒーの歴史【1】〜【3】のガイドを務めさせていただきます。Caffe（カフェ）ちゃんでなくて、何故、私なのか。それは私の名前に由来いたします。 なるほどと、ご理解いただけるとおもいます。それでは、皆様を『シェーク・オマール伝説1/3』へご案内い申しあけます ワン 」
『 「シェーク・オマール伝説」1/3』
昔々その昔、アラビアのモカという町の守護聖人アル・シャジーリの弟子シェーク・オマールは、モカで疫病にかかった人々を祈祷によって癒しました。ある日、その噂を聞きつけた家臣が王様に進言し、オマールを城に呼び王女の病を癒してもらうことにしました。オマールは王女の人柄などに引かれ、いつしか恋をしてしまいました。これが王様に発覚してしまい、オマールはモカからオーサバという荒れた山の奥に追いやられてしまいました。
オマールは持たされた食べ物と水も少なく、やがて食べるものは草木しかありませんでした。あるとき、美しい囀りに誘われるままに歩いていくと、低い木に小鳥が赤い実を食べていました。空腹のオマールは、その実を沢山もぎ取り持ち帰りました。早速、その実を食べるために、割ってみたり、細かく砕いてみたり色々と試みましたが、固くて食べられません。そこで、その実を煮てみることにしました。煮てもやはり、その実は固くて食べられません。オマールは仕方なく、その煮汁を飲んでみることにしました。すると、不思議なことに気分が晴れ、気力もよみがえり元気になりました。
医術の心得もあるオマールは、この赤い実を使って多くの人を助けようと考え人々を癒しました。オマールは、その功績により疑われた王女との不祥事をも許され、モカに戻り聖人として迎えられましたとさ。めでたし、めでたし…..。
《MEMO》
▶︎この伝説は、アブドゥル・カーディルの『コーヒー由来書』（1587年）で紹介されたものです。【参考文献 : 日本創芸学院『コーヒーコーディネーター養成講座TEXT 1 』】▶︎『モカ』は、アラビア半島の南西、現在イエメンの紅海に面する湾港都市です。15世紀にコーヒーの積み出しが始まったと言われています。アラビア半島のモカ港からコーヒーが世界に広まったと言われています。かつて、エチオピアのコーヒーもこの港から積み出しされていたことに由来して、現在もエチオピアとイエメンのコーヒーを『モカ』と呼称しています。ちなみに現在、モカ港は閉港しています。▶︎イスラーム教（イスラム教）の『守護聖人』とは『ウァリー』と呼ばれ、信仰において保護者となる聖人のことを指します。▶︎イスラーム教の『聖人』とは、神に近づこうと神を深くうやまいつつしむ信仰者で、その上に社会的な奉仕面で優れた業績を残した人のことです。▶︎伝説は言い伝えなので地域や時の流れによって内容が異なることがあります。また、歴史化や合理化される傾向にもあります。それを前提に楽しんでください。▶︎イスラムをイスラームに改めました。ご了承ください。
《ONE POINTO》
▶︎この伝説は①イスラーム教の守護聖人の弟子 オマールが女王に恋をしたことで、イエメンの山中に追放され、その地で小鳥に誘われて赤い実をつけたコーヒーノキ（アラビカ種）を発見しました。②その煮汁を飲むと不思議なことに気分が晴れ、気力も蘇り元気になりました。③医術の心得もあったオマールは、この赤い実を使って多くの人を癒しました。④その功績でモカの聖人として迎えられました」という話し。▶︎この伝説では、コーヒーノキ（アラビカ種）の発見場所はイエメンの山中『オーサバ』になっています。コーヒーはイエメンのモカで『秘薬』として登場しています。
Mocha「皆様、いかがでしたか ? 」。「イエメンの『モカ港』からコーヒーが世界に広まったとされ、『コーヒの聖地』と言える。この港から運ばれるコーヒは総称してMocha（モカ）コーヒーと呼称されていたと言われています。私の名前もMocha（モカ）、それでこのシリーズを担当することになりました」。「さて次回は、1.コーヒーの歴史【2】『「シェーク・ゲマルディン」伝説2/3』です」。「第2回目への訪問、お待ちしております」。「それでは、皆様、Have a wonderful time 〜…..」
（文・写真 H.Kobayashi）
