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テーマ『コーヒー・ルンバ2/3』
Caffe・Mocha「皆様、お元気でしたか〜」。Caffe「私は前」Caffe「私は後ろ」。Caffe・Mocha「今回もよろしくお願いいたします。前回、コーヒー・ルンバ1/3如何でしたか」。Mocha「私は『目から鱗が落ちる』でした」。Caffe「そう、本当に…..」。Mocha「何よ、Caffeちゃんのお陰で、コーヒー・ルンバの実態が理解できて良かったわよ」。Caffe「あら、ありがとう。今日はそのコーヒー・ルンバの歌詞について、Mochaちゃんと掘り下げていきたいと思います」。Caffe・Mocha「皆様、よろしくお願いいたします。それでは、スタートよ ! 」
Caffe「Mochaちゃん、コーヒー・ルンバの中沢清二の日本語詞を見てくださいね」
Mocha「あれ、前回にいただいたのがないわよ。あれ〜」
Caffe「Mochaちゃん、ここにあるの、これはなに」
Mocha「やだ、ありがとう。はい、広げたわよ」
『コーヒー・ルンバ』 日本語詞 中沢清二
昔アラブの偉いお坊さんが♪ 恋を忘れたあわれな男に♬ しびれるような香りいっぱいの♪ 琥珀色した飲み物を教えてあげました♬ やがて心うきうき♪ とっても不思議このムード♬ たちまち男は若い娘に恋をした♪ コンガ・マラカス楽しいルンバのリズム♬ 南の国の情熱のアロマ♪ それは素敵な飲み物コーヒー・モカ・マタリ♬ みんな陽気に飲んで踊ろう 愛のコーヒー・ルンバ♪♬♪♬♪〈 ※ 再度上記まで繰り返し〉
コンガ・マラカス楽しいルンバのリズム♬ 南の国の情熱のアロマ♪ それは素敵な飲み物コーヒー・モカ・マタリ♬ みんな陽気に飲んで踊ろう 愛のコーヒー・ルンバ ♪ みんな陽気に飲んで踊ろう 愛のコーヒー・ルンバ ♬ みんな陽気に飲んで踊ろう 愛のコーヒー・ルンバ ♬ みんな陽気に飲んで踊ろう 愛のコーヒー・ルンバ ♪
Caffe「Mochaちゃんが、前回質問していたモカ・マタリは、どこの国のコーヒーでしょうか」
Mocha「コーヒーに『モカ』が付くのは、15世紀にイエメンのモカ港から船積みされた、イエメンとエチオピアのコーヒーのことでしょ」。「コーヒーノキの発見は、オマール伝説ではイエメン。カルディ伝説ではエチオピア…..」。「あ〜、わからないわ、教えて」
Caffe 「正解はイエメン産のコーヒーです」
Mocha「え〜、Caffeちゃん『昔アラブの偉いお坊さんが』て、イスラーム教には聖人や守護聖人と呼ばれる、神に近づくために熱心な人たちは存在しますが、仏教やキリスト教に見られるような聖職者や僧侶階級を持った人たちは存在しないのよ」。「お坊さんからすると、エチオピアじゃなくて」。
Caffe「確かに、イスラーム教徒やイスラム教に詳しい方々は、このことに違和感を覚えることは否めないわよね」。「この話は他国の伝説で、当時(1961年)の日本人に、ストレートに理解してもらう表現が肝心で、『お坊さん』がフィットしたのよ」。「Mochaちゃんのように、『守護聖人』や『聖人』はイスラム教だということを知らないと無理だしね、まさか注釈付きもおかしいよね」
Mocha「待って、🎶『昔アラブの偉い聖人さんが』、🎶『昔アラブの偉い守護聖人さんが、🎶『昔アラブの偉いお坊さんが』本当ね。メロデーにも合うわ、『お坊さんが』の方が」
Caffe「そうでしょう」
Caffe「モカ・マタリはイエメン産のコーヒー豆」。「エチオピアはモカ・ハラ、モカ・シダモなどが有名よ」。「両国のモカは上品な酸味とスパイシーな香りがあるのよ。これがまた、ドリッパーで淹れるとアメリカンコーヒーとして合うのよ」
Mocha「そうすると、この歌の舞台はアラビアのイエメンね ! 」。「ところで、なんで、コーヒー・ルンバの中では、モカ・マタリは琥珀色をしていたのかな、コーヒーはブラックじゃなくて ! 」
Caffe「Mochaちゃんね」
Mocha「黙って、分かったわよ。それミルク入りでしょ。そうでしょ」
Caffe「琥珀色は、透明ないし半透明の、赤みを帯びた黄色もしくは暗めな黄色のことよね。それからするとミルクを入れると琥珀色風でしょね」。
Mocha「そうよ、だから何故、何故、何故モカ・マタリは琥珀色かしら」
Caffe「そもそも、Mochaちゃんのブラックは、ブラックコーヒーのことでしょ」
Mocha「そうよ」
Caffe「Mochaちゃん、ブラックコーヒーはコーヒーに砂糖やミルクなど添加物を入れないで飲むことを言うのよ」
Mocha「やだ〜、うそ、はず…..。そう、それて私が好きなアメリカンコーヒーよ…..」
Caffe「そうね…..、そうだわ、Mochaちゃん凄い」。「アメリカンコーヒーは一般的に推奨されるドリッパーでの淹れ方は、①5番目の中深煎りのフルシティーローストから8番目の深煎りのイタリアンにお湯を通常の1.2〜1.4倍多く注ぐ淹れ方と、②焙煎度合8段階の2番目浅煎りシナモンローストと3番目の中煎りのミディアムローストで淹れて飲む、二つの方法があるのよ」。「また、エスプレッソを好みで、お湯で薄めて飲むのよ」。「豆はコロンビア、ブラジル、ケニア産が好まれているのよ」。「モカ・マタリだったら中程度の焙煎で、お湯で薄めなくてもそのままで美味しくいただけると思うよ。コーヒーの色はブラックコーヒーで琥珀色だわよ」
Mocha「むずいわ、焙煎とか浅煎りとかが…..。もっと分かすく、説明してよ」
Caffe「そうね、『焙煎』については、珈琲Basic Knowledge(珈琲基礎知識)でレッスンするので、今は鍋やフライパンなどで『コーヒーの生豆(なままめ)を火であぶる』、日にかける時間が短い方から、1段階から8段階までを目安として、参考までに浅煎りライトローストとシナモンロースト、中煎りのミディアムロースト、ハイロースト、中深煎りのシティローストとフルシティロースト、深煎りのフレンチローストとイタリアンローストの計8段階で表わされていると、漠然と想像して話を進めましょう」
Mocha「わかったわよ…..、浅ライトとシナモン 、 中ミディアムとハイ、中深シティとフルシティ、深フレンチとイタリアンで、2×4=8段階ね…..」。「朝(浅)起きてライトとシナモン。日中(中)ミディアムとハイ。夜(中深)シティとフルシティ。深夜(深)フレンチとイタリアンで夜更かし、イメージしたわよ」
Caffe「モカちゃん、良いわね。一般的にイエメン産のモカ・マタリの焙煎度合いは、中煎りの3段階のミディアムローストから5段階の中深煎りのシティローストまでが推奨されているのよ」。「その中程度の焙煎で、スパイシーでフルーティーな風味とコクと甘味のバランスが良いことで人気があるのよ」。「そのうちで、モカ・マタリを5段階のシティーローストで焙煎して淹れたら、現代風のアメリカンコーヒーと同じ焙煎度となりきっと符合するわよ、Mochaちゃん ! 」
Mocha「モカマ・タリの5段階で、琥珀色のコーヒーね」
Caffe「Mochaちゃん、あくまでこれは現在になぞらえた場合の話よ、わかって」
Mocha「大丈夫よCaffeちゃん、私はコーヒー伝説を担当したのよ」。「昔々その昔は、『オマールは実を煮込んだ汁を飲んだ』。山羊飼いのカルディでは『修道院院長が実を火であぶり煮立てて飲んだ』と習ったわよ」
Caffe「そうね、ここで注目できるのは、修道院院長は実を『火であぶり煮立て』とあるので、あぶって焦がす行為で現在の焙煎にあたるでしょ」。「そして煮込んで行くと。だんだん、薄茶色になり茶色に、そして琥珀色に、さらに煮込むと黒色に近づいていくのよ」。「つまり濃さは、その飲む目的によって変えていたのよ」
Mocha「じゃ、琥珀色は恋愛の色ね」。「納得、納得だわよ。それで…..」
Caffe「はい、今回はここまでよ」
Mocha「え〜、え….、」
Caffe「皆さん、如何でしたか」「①イスラム教徒にはお坊さんは存在しない。当時(1961年)の日本人に理解してもらう表現として『お坊さん』だったこと。②モカ・マタリはイエメンのコーヒー豆であること。現代では中程度の焙煎で、スパイシーでフルーティーな風味とコクと甘味のバランスが良いことで人気がある。③ブラックコーヒーとは、砂糖やミルクなどの添加物を入れないストレートで飲む珈琲のこと。④琥珀色は抽出されたコーヒーの色で、モカ・マタリの焙煎度合いや煮込み時間で再現できることなどをピックアップできましたね」
Mocha「そうね。次回は」
Caffe「次回はいよいよ、コーヒー・ルンバの最終回となります。」
Mocha「モカ・マタリを男が飲んだら、『やがて心うきうき♪ とても不思議このムード♬ たちまち男は若い娘に恋をした♪』と、何故なの、何故かしら、その秘薬の不思議な力を知りたい〜…..」
Caffe「皆様、第2回テーマ『コーヒー・ルンバ2/3』は中沢清二の日本語歌詞についてのトーク如何だったでしょうか…..。次回隔週4月24日(月)の第3回テーマ『コーヒー・ルンバ3/3は、中沢清二の日本語歌詞につての残りの部分をトークいたします』」。「それでは、皆様、Have a wonderful time ワン ワン」
(文・写真H・Kobayashi)